金文調書体でつくる実印です。金文調書体は、まるで象形文字のような絵と文字が合わさったかのような面白さを持つ魅力的な書体です。古代文の味わい深さが人を惹きつける実印です。
実印とは、姓と名前、名前を彫刻する構成の印鑑をいいます。実印は認め印・銀行印とは違い、実印登録が出来るように書体を篆書体を基に、金文風にアレンジまたは、分かりやすい金文文字にて作成いたします(※実印登録出来ない場合はつくり直します)。ひらがな・カタカナ・アルファベットは認め印・銀行印と同じく使用出来ませんのでご了承くださいませ。
柘植はツゲ科の木材で、国内産のものを薩摩本柘植(さつまほんつげ)といいます。 柘植印材は適度な堅さがあり、木目が緻密で光沢ある美しい印材です。 耐久性においては象牙や水牛には劣りますが、丁寧に使えば何十年も使える印材です。 紀州印工房では国産の最高級の薩摩本柘植のみを使用しています。 長く使用すると茶色がかってくることもありますが、昔から使用されている代表的な印材です。
智頭杉(ちずすぎ)は、鳥取県東南に位置する「智頭町」にて植樹され続けている、吉野・北山に並ぶ歴史のある木材です。智頭町の植樹の歴史は400年以上といわれています。智頭杉は年輪が緻密で木目が細かいので、強くて歪みが生じにくい特徴があります。また、淡紅色に染まった心材部の美しさは高く評価されています。
一位(イチイ)は別名をアララギともいい、日本に広く分布していますが、中国地方に自生している野生種は特別天然記念物に指定されています。現在は小さくて高価な彫刻の原材料として使われています。赤くて艶がある材質が珍重がられて、寄木細工などの材料となることもあります。飛騨地方では、「一位一刀彫」という伝統工芸もあります。木材としてのイチイは、年輪の幅が狭いので緻密で狂いが生じにくく、光沢があって美しいという特徴を持っています。 「一位」の名は仁徳天皇がこの木で高官の持つ正一位のしゃくを作らせたことによります。現代でもしゃくはイチイで作られています。
黒水牛はベトナムを中心とした東南アジアの水牛の角を加工した印材です。 人の場合だと「爪」に当たります。黒水牛は朱肉との相性が良く、粘りがあり丈夫ですが、水牛の角はタンパク質で出来ているので、乾燥にあまり強くないので使用後はケースにいれて保管してして下さい。人気が高く、漆黒で存在感がある印材です。 当店では良質といわれる芯持ち印材のみを使います。
白水牛は飴色の印材で美しく、人気の高い印材です。白水牛の角はタンパク質で出来ており、粘り強い性質を持った印材です。当店では、上質とされる芯持ち印材のみ使います。白水牛は希少な飴色の「純白」と、色の筋が入っている「色つき」がお選びいただけます。 白水牛の「純白」印材は、通常はグレー色の印材も純白として売られていますが、当店では美しい飴色にこだわり、通常の純白よりもワンランク上の印材「パールイエロー」を使っております。
昭和柘植は、長年自然栽培された柘(つげ)の原木を昭和52年(1977年)前後に伐採し、以来30年以上に及ぶ長期保管で水分が枯渇し、より堅牢な理想的な印材になったものです。独特の風合いの「節」があり、1本1本、異なる個性をお楽しみいただけます。ニス塗り加工を行わず「蜜蝋塗り」を施すことにより、節を含めた全体の色合いに深みを持たせています。
紀州印工房は高野山、熊野三山、熊野古道といった日本でも有数の霊的な聖地が存在する和歌山県、有田市(ありだし)において、一級印章彫刻技能士である上野山有徳が店主を勤めております、印面にこだわった印判店でございます。 印鑑は一級印章彫刻技能士である上野山有徳が1本1本すべて手仕上げ、書体は一等版下士が注文毎に一つ一つ手書きで作成。印鑑の神髄は印面にこそあり、という信念を持って印鑑作成に励んでおります。印材に凝ったり、奇抜さだけを狙ったりせずに、私たちだからこそできる、技術と知識を凝縮した唯一無二の印鑑を自信を持ってお届けいたします。